対象がん一覧

大腸がん

当院での大腸がん治療

当院における大腸がん診療は、主に消化器科が診療を担いますが、がん診療に精通した多職種のスタッフが連携して関わることで、患者さんの不安と負担をできるかぎりとりのぞき、安心・満足していただける医療をこころがけています。

治療方針の決定にあたっては、診療ガイドラインや取扱い規約を基本としたエビデンスに基づき、カンファレンスにおいて、患者さんひとりひとりの治療方針を十分に検討します。(腹腔鏡下手術などの低侵襲治療も積極的に行っており、十分な実績があります。)

患者さんひとりひとりに合った最適な治療、患者さんのニーズや価値観に寄り添ったオーダーメードの治療を提供します。

大腸がんとは?

大腸がんは、盲腸・結腸・直腸から構成される長さ約2mの大腸に発生するがんです。大腸がんの罹患数は、40歳から増加傾向にあり、臓器別にみると男性では3番目に、女性では2番目に多いがんとなります。大腸がんは増加傾向にあり、食生活の欧米化がその理由の1つと考えられています。

大腸がんの多くは、大腸内側の粘膜から発生し、大腸の壁を内側から外側に向かって深くに侵入して発育します。進行するにつれて、リンパ節や肝臓、肺などの他臓器に転移をきたします。がんの深さと転移の有無によって、がんの進行の程度は図のように病期(Stage)で分類されています。

大腸がんは、早期の段階で治療おこなえば、高い確率で治癒が期待できるがんです。

症状

進行したがんでは、発生する部位によって症状の特徴が少しかわります。

 

○左側大腸(下行結腸、S状結腸、直腸)にがんができた場合

左側大腸にできたがんが進行してくると、腫瘍からの出血による血便や下血、腫瘍により便が通過しにくくなることで繰り返す便秘や下痢、便が細くなる、便が残る感じなどの排便異常の症状が多くみられるようになります。

 

○右側大腸(盲腸、上行結腸、横行結腸)にがんができた場合

大腸の前半となる右側大腸では、便が固形化されていないことから、左側大腸のような排便異常は自覚しにくくなります。腫瘍からの出血が続くことで貧血となったり、腹部膨満感や腫瘤が触れるなどの症状がみられます。

診断方法

大腸がんが疑われた場合には、大腸内視鏡検査を行い、がんかどうかの確定診断を行うのが一般的な流れです。がんが確定した場合には、がんのある部位や広がり、転移の有無を調べるために、注腸造影検査、CT検査やMRI検査、超音波検査などを行い、病期(進行の程度)を診断していきます。

 

○大腸内視鏡検査とは…

腸内をきれいにしてから、内視鏡を肛門から挿入して、直腸から盲腸までの全大腸の内部を直接みる検査です。ポリープや腫瘍などの異常(病変)がみられた場合には、一部組織を採取(生検)して、病理検査でがんか否かを診断します。

担当科目

消化器外科