メモリークリニック
患者さんへ
メモリークリニックについて
高齢社会の中で認知症老人の増加は大きな社会問題になっています。しかし、認知症のお年寄りは多くの場合認知症の自覚がないこともあり、自分から医療機関を訪れようとしません。それだけにお年寄りの異常に気付いたかかりつけの先生方が詳細な検査が行える専門医療機関への受診を導いてくださることが望まれます。しかし実際は、家族はもちろん、かかりつけの先生方の間にも認知症に対するネガティブな認識が根強く残っており、受診や紹介の壁となっているのが現状です。“メモリークリニック”の意義は、こうした誤解や負の認識を払拭し、早期診断、そして早期治療の道筋をつけることにあります。
認知症に対する根強いイメージ
- ● 認知症は年のせいだから仕方がない。
- ● 物忘れぐらいで病院に連れて行けない。
- ● どこに相談していいかわからない。
- ● 精神科に受診することに抵抗がある。
- ● 神経内科に認知症というものが結びつかない。
- ● 認知症は治らないのだから診断の意味がない。
- ● 自分を認知症と決めつけてほしくない。
開業医の先生方へ
メモリークリニック (完全紹介予約制)
場所:2階脳神経センター
予約可能日
毎週火曜 9:00 10:00
毎週木曜 9:00 10:00 11:30
緊急性の高い場合は要相談
詳しくはこちら をクリックしてご覧ください。
対象者
当クリニックは、物忘れなど認知症の中核症状を主訴とする患者さんを対象とします。主に、早期の認知症の患者さんに診療を提供することを目的としますが、中等度以上の認知症の患者さんも診療の対象といたします。
診療内容
初診では
かかりつけの先生からの紹介状を必ず持参していただき、ふだんの生活状況がわかるご家族(2名まで)と一緒に受診していただきます。患者さんご本人とご家族から詳細な問診をとらせていただき、神経学的診察をして、認知症診断に必要な血液検査の採血をいたします。再診日までの間に神経心理テスト(予約日は後日連絡)、脳波、頭部MRI(VSRADを含む)、脳血流シンチ(eZIS、疾患特異領域解析を含む)を予約いたします。
再診では
検査の説明とともに経過、神経学所見なども含めた総合的な現時点での診断、考えられる予後をお話しいたしますので、患者さんとともにご家族(2名まで)も初診時と同様に受診していただきます。再診時には必ずかかりつけの先生からの紹介状に対するお返事をお書きし、必要であれば認知症に対する内服薬開始のお願いをいたします。
以上、基本的には初診、検査、再診で当クリニック受診の1シリーズといたします。患者さんによって、半年後または1年後の当クリニックでの経過観察をお願いいたします。ふだんの経過観察、投薬、認知症以外の合併症に関する治療はかかりつけの先生にこれまで通りしていただけるようにお願いいたします。
メモリークリニック受診の手続き
完全予約制で行います。初回受診の予約手続きは、開業医の先生方から地域医療連携室(TEL 045-576-3546)に直接お電話ください。
当日は直接2階脳神経センターにお出でいただくよう、ご案内ください。再診の予約は、メモリークリニック担当医が行います。
入院治療に関して
当病院は急性期病院であり、認知症対応病棟を持たないため入院治療は原則行いません。合併症の悪化による緊急入院が必要な場合は、対象疾患の診療科にゆだね、当科も関わり合います。