乳児股関節検診
乳児股関節検診
乳児の股関節は大丈夫?
当検診では生後3~7か月くらいまでの乳児を対象に股関節脱臼の診断をしております。同様の検診を行う病院の多くはレントゲンで股関節脱臼の検査をしておりますが、当院では整形外科の専門医がレントゲン被爆のない、超音波診断装置(エコー)を使用し、股関節脱臼の検診をしています。被爆することもなく、精度の高いチェックが可能です。
まずは一度受診を ~最先端な方法による股関節を精度の高い超音波(エコー)で検査します~
先天性股関節脱臼は、全国の小児科医による乳児健診実施などにより、1970年代以前との比較では10分の1以下と激減してきました。しかし、健診がおこなわれているにもかかわらず、歩行開始後に股関節脱臼と診断され、治療が遅れてしまい将来的に股関節症をおこす例が全国的にみられ問題となっております。われわれは、生後4か月~7か月のお子様の股関節の状態をレントゲンよりも高い精度で確認できる超音波エコー装置で診断し、将来にわたって股関節症をおこさない取り組みをしております。乳児股関節超音波検査は欧米では一般的ですが、日本では検査ができる施設がまだまだ少なく、股関節の専門医が検査をおこなっております。
股関節健診の実際
現在、横浜市では小児科の先生方や地域の健診センターで生後4か月健診をおこない、股関節脱臼を検査しております。検査の方法は、以下の通りです。
- 股関節の動き(開排制限があるかないか)を検査します。開排制限といって股関節の開きが硬いかどうかをみます。
- 大腿部、そけい部の皮膚皺が左右対称かどうかをみます。
- 家族歴のかた、血縁者のかたの股関節疾患があるのか?
- 女児
- 骨盤位分娩(帝王切開時の肢位を含む)
1.の場合、関節開排制限が陽性であれば専門施設に紹介する。または2、3、4、5のうち2つ以上あれば専門施設に紹介する。
以上の健診により、股関節の異常や股関節脱臼の危険性が高いと判断された場合、当院にご紹介いただいております。
当院では、股関節の詳しい診察や超音波検査をおこない正確な診断と治療に努めております。もし、股関節脱臼が認めれらた場合は専用の装具を使用したり、日常生活での注意点等を説明しております。
希望者はいつでもご相談ください
紹介状がなくても大丈夫です。将来の股関節障害をおこさないためにも、乳児のうちに一度、股関節専門検診をお受けいただくことをお勧めします。
紹介状がない方は自費診療でおこなっておりますが、保険を使用した場合と費用とほぼ同額です。みなさま、どうぞ検診にお越しください。
整形外科 副部長
船山 敦
日本整形外科学会整形外科専門医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本体育協会スポーツドクター
ご予約・お問い合わせは整形外科外来までお電話下さい
TEL 045-576-3000(平日9:00~16:00)
対象年齢
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