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研修責任者からのメッセージ
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メッセージ
切れ味が鋭いのに、折れず、曲がらない日本刀。その強さはどのようにして産み出されるのか、皆さんはご存知でしょうか。
日本刀の材料である玉鋼(たまはがね)は炭素含有量の少ない高品質の鋼ですが、不純物が多く内部の結晶構造も不均一なため、そのままでは作刀に利用することができません。玉鋼を熱し、何回も鎚(つち)で叩いて延ばし、折り重ね、また熱して叩いて延ばして……という工程を何度も繰り返すことで、徐々に不純物が減少・細分化されてゆき、堅さと粘り強さとを兼ね備えた鉄(かね)に変化してゆくといいます。作刀の核となるこの過程は「鍛錬」と呼ばれますが、冷えてしまえばしっかりと鍛錬することはできません。「鉄は熱いうちに打て」と言われる所以です。
医学部を卒業し医師となったばかりの臨床研修医は、まさに煌々と灼熱する玉鋼のような存在です。医師として患者さんを救おう、社会に貢献しようという意欲と気概に燃えている一方、知識や技能はまだまだ未熟。そんな皆さんが最終的に切れ味鋭い名刀になるのか、それともなまくら刀で終わるのかは、皆さん自身の素質もさることながら、どのように鍛錬されるかによって大きく左右されます。中でも最も熱い時期、すなわち卒後臨床研修の2年間が極めて重要であることは言うまでもありません。
東部病院において研修を行う臨床研修医は、常に主体的であることが求められます。多忙な市中病院である当院は、黙っていても誰かが教育を施してくれるといった環境ではありません。しかし、一人の医師として日々真剣に患者さんやご家族と向き合い、苦悩し、回復を共に喜び、時には悲しい結末に涙する——
そんな研修医に対しては、周囲の指導医やスタッフ達は手を差し伸べることを厭いません。玉鋼が鎚を振るわれ鍛えられるがごとく、厳しくも温かい、心のこもった指導を繰り返し受けることができます。決して楽な研修ではありませんが、真の実力と温かなハートを兼ね備え、患者さんやご家族から頼られるような医師を志すやる気に満ちた人にとっては、自分を最大限に伸ばすことができる最高の研修環境だと自負しています。
全国から集まった同期とともに切磋琢磨し、互いに支え合いながら研修を終えたとき、臨床研修医達は皆入職時とは比べものにならないほど大きく成長しています。しなやかで打たれ強く、一本芯が通って決して揺るがない、冴えた輝きを放つ刀のようなその姿を見るのは、非常に頼もしく嬉しいものです。我こそはそれに続かん、と思われる熱意と希望に溢れた学生の皆さんは、是非一度当院にお越しになって研修医や指導医と対話し、当院の臨床研修の魅力を感じて頂ければと思います。臨床研修医室のスタッフ一同、心からお待ちしております。
初期研修の2年間は医師人生の基礎を作り、その後の診療スタンスに大きく影響を与えるとても大切な時期です。
当院の研修では内科の全6科で研修して頂く事や、救命救急センター当直でファーストタッチを担当して頂く事で幅広い知識と手技を習得する事が可能であり、出来る限り長い自由選択期間を設けているため希望に応じた研修を行う事が可能です。
積極的に取り組んで頂ければきっと有意義な研修生活を送って頂けると思います。
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