泌尿器科

泌尿器科について

 

名称未設定 1泌尿器科では、腎臓、膀胱、前立腺などの泌尿器系臓器にかかわる疾患を対象としています。
当院では、前立腺肥大症の最新治療、前立腺癌の早期発見・最新治療、尿路結石症の治療、膀胱癌の代用膀胱作成に力を入れています。 診療は腎臓内科とチームを組み、腎泌尿器センターとしてグループアプローチを行います。さらには、産科と連携した男性不妊症治療、内分泌内科と連携した副腎腫瘍に対する腹腔鏡による手術治療も行っています。 また、泌尿器の外傷の診断、治療については、済生会神奈川県病院時代からの実績があり、 豊富な症例と経験が生かされています。ロボット支援下の手術も多く行っており、前立腺癌と腎細胞癌と膀胱癌に対しては、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘術、ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術、ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘術をそれぞれ行っております。

初診で紹介状をお持ちの方は予約が可能です。詳しくはこちらをご覧ください

泌尿器科で診る病気

前立腺肥大症、腎細胞癌、腎盂癌、尿管癌、膀胱癌、前立腺癌、精巣癌、腎結石、尿管結石、膀胱炎、腎盂腎炎、男性不妊症、副腎腫瘍、尿路性器外傷、骨盤内臓器脱など

診療内容と特色

泌尿器系がん治療

前立腺癌では、早期癌に対して、ロボット支援下腹腔鏡下前立腺全摘術の手術(ダビンチだけでなく、放射線治療である、密封小線源療法や、サイバーナイフによるIMRT(強度変調放射線治療)を導入しています。体腔鏡下手術は主に腎細胞癌、腎盂尿管癌に対して行っています。腎細胞癌に関しては、ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術も行っており、腎機能温存を目指した治療を行っています。

 

ロボット支援腹腔鏡下手術によるがん治療

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当院では、主に前立腺癌、腎細胞癌に対して、ロボット支援腹腔鏡下手術を行っております。ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術に関しては、
201211月より手術を行っており、現在までに440例以上の手術実績があります。また、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術の入院期間は、78日を予定しており、実際の入院期間の統計(全国DPC統計:病院情報局)をみても、ほぼ予定通りに退院していることがわかり、その診療実績は、全国的にみても高い水準にあることがわかります。

また、201612月からは、現行の最新機種であるロボット「da Vinci Xi サージカルシステム」を神奈川県で初めて導入して運用しています。最新のロボットを用いたロボット支援下手術を行い、安全と安心、治療成績の向上に努めています。

ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除術の詳細に関しては、「前立腺治療センター」のページをご覧ください。

20164月から保険医療として認可されたロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術も、腎機能を温存するために小さな腎細胞癌に対して、当院では積極的に行っております。7cm以下の腎細胞癌に関しては、ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術の適応がありますので、腫瘍の大きさや位置などによって腎臓摘出術となるか腎部分切除術となるかを判断しております。当院でこの治療を御希望の方は、まず現在受診されている泌尿器科の主治医や、かかりつけ医と御相談ください。その上で、情報提供書(紹介状)や画像情報(フィルムやCD-ROM等)を御準備いただき、当科を受診してください。

ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘術も2017年4月から実施しています

密封小線源療法

当院では200710月から前立腺がんに対する密封小線源療法を開始しました。この治療は、ヨウ素125シード線源と呼ばれる、非常に弱い放射線を出す小さなカプセル状の線源を、50100個ほど前立腺内に挿入して行うものです。アメリカでは1990年頃から行われている治療で、最近では年間50,000人以上もの患者さんがこの治療を受けており、手術とほぼ同等の治療効果が報告されております。わが国でも2003年から導入され、現在急速に普及しつつある治療法ですが、神奈川県下では当院は3番目の導入施設となります。もちろん保険診療が可能です。

この治療法の優れた点は、挿入された線源から出る放射線を前立腺内に集中して照射する治療法であり、手術と比較すると、入院期間が34日と短い点、尿失禁や勃起障害などの合併症の頻度が低い点、また輸血が必要となる可能性も極めて低い点などです。

当院では、高リスク前立腺がんに対する小線源治療も実施しています。

高リスク前立腺がんとは、PSA値が高い(20ng/ml以上)、がんの悪性度が高い(グリソンスコア8以上)、前立腺周囲や精嚢への浸潤の可能性(深達度 T3)を一つでも満たすことを示します。その場合は、小線源治療に外部照射とホルモン治療を併用したトリモダリティー治療を行っています。


当院で密封小線源療法をご希望の方は、まず現在受診されている泌尿器科の主治医とご相談ください。その上で、下記の資料をご準備いただき、当科を受診してください。

受診に必要な資料

前立腺がんに対する密封小線源療法

泌尿器内視鏡検査

検査は外来で行います。最新の電子内視鏡ビデオシステムにより、患者さんご自身がその場でご覧になることが可能。また、軟性膀胱鏡(やわらかいファイバースコープ)を使用した検査のため、検査時の痛みを軽減します。

前立腺肥大症

前立腺肥大症では、患者さんの症状を正確に把握するため前立腺超音波検査、残尿測定、尿流量測定(ウロフロー)などの痛みの伴わない検査を行い、症状に応じた治療を行います。薬による治療はもちろんのこと、薬で十分な改善が得られない患者さんに対しては、手術による治療を行います。体に負担の少ない内視鏡手術として経尿道的ホルミウムYAGレーザー前立腺核出術による治療(HoLEP)あるいは生食下経尿道的前立腺切除術による手術(TURis)を積極的に行っています。

腎結石・尿管結石

腎結石、尿管結石に対しては、日帰り手術としては体外衝撃波結石破砕術(ESWL、機種はドルニエ社製Delta-Ⅱ)を行っております。大きな結石に関しては、体外衝撃波手術の他に、レーザーやピンハンマー等を用いた最新機種による内視鏡的治療(経尿道的尿路結石砕石術f-TULTULおよび経皮的腎結石砕石術PNL)も行います。

男性不妊症治療

産科と協力して、男性不妊の精巣の精子回収術(TESE)を扱います。また、精索静脈瘤が原因の場合は精索静脈瘤手術(結紮術)も行っています。

慢性腎不全

慢性腎不全に対する内シャント造設術やCAPDカテ留置術を腎臓内科、血管外科と連携して行います。当院では急性期透析を扱っています。

外傷・救急医療

腎外傷を中心に、精巣外傷、尿道外傷などの尿路性器外傷の診断・治療については、過去の実績から我が国のオピニオンリーダーとなっています。その他の泌尿器科救急疾患についても、救急専門医や放射線診断医らと連携して、適切な治療を行っています。

泌尿器科からのお知らせ

当科では、今後の医療の発展に役立てるため、様々な臨床研究を実施しております。患者さんの診療に直接影響しないかたちで下記の研究に関して、主に診療録のデータを集積して解析を行っております。当院の倫理委員会の承認の下、患者さんのプライバシーに充分配慮した上で実施しております。これらのデータを匿名で用いて、学会発表や論文の発表に貴重なデータとして利用させていただくことがございます。御理解、御協力のほどよろしくお願いいたします。なお、下記の研究への御協力を希望されない場合は、担当医までお知らせください。

臨床研究とNational Clinical Databaseのお知らせ

da Vinciサージカルシステムによる腎部分切除術が施行された腎腫瘍患者を対象とした後ろ向き大規模観察研究

膀胱癌に対するロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術の有用性・安全性について の検討

最新治療情報

骨盤臓器脱に対する「ロボット支援腹腔鏡下仙骨膣固定術

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当院ですでに実施している腹腔鏡下仙骨膣固定術を手術支援ロボット・ダビンチを使用して実施します。より精巧な操作を行うことができ、速やかで正確な手術ができます。

腎盂尿管移行部狭窄に対する「ロボット支援腹腔鏡下腎盂形成術

腎盂尿管移行部狭窄は、腎臓から尿管へと尿が流れ出るところが狭いために、背中の痛みなどの症状を起こします。また、治療せずにそのままにしていると腎臓の機能を低下させてしまうこともあります。

治療の基本は手術療法で、狭いところを切除して尿の通りみちをつなぎなおします。

精密な操作ができる手術支援ロボットは、太さ数mmの尿管を縫うこの手術の操作に適しています。

負担が少ない手術を行うことで、早期の退院・早期の社会復帰が可能となります。

 

ロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術」を開始

浸潤性膀胱がんに対するロボット支援腹腔鏡下膀胱全摘除術を2017年4月から開始しました。300例を超えるロボット支援手術の経験を活かし、より負担が少ない手術を行います。
ロボット支援手術は、高解像度3D画像を見ながらロボットの指先を自由自在に操ることで精密な手術を行う事ができます。

従来の開腹手術と比較して、
・手術中の出血量が少なく、手術による体力の低下が軽減されます
・精密な操作による正確な手術ができます
・創が小さくなるので、術後の痛みが軽くなります

負担が少ない手術を行うことで、早期の退院・早期の社会復帰が可能となります。

 

骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱脱)に対する「腹腔鏡下仙骨膣固定術」を実施しています

骨盤臓器脱は、出産や加齢の影響で子宮や膀胱、直腸などを支える筋肉や靭帯(骨盤底筋群)が緩んでしまい、これらの臓器が膣から体外に出てきてしまう状態のことです。

治療の基本は手術療法で、当院では腹腔鏡下仙骨膣固定術を行っています。他の手術方法と比較して、再発率が少なく患者さんの満足度が高い手術です。また、術後の膣のびらんや性交痛の発生も少ないのが特徴です。

※当院は厚生労働大臣が定める腹腔鏡下仙骨膣固定術の施設基準の認定を受けております。

 

前立腺癌に対する「サイバーナイフを用いた定位放射線治療」を導入

定位放射線治療は、照射精度が極めて高い装置を使用したピンポイントの照射を行う治療です。

従来の外照射治療は8週間程度、連日の照射(土日祝日は除いて)が必要ですが、定位放射線治療は2週間、1日おきで合計5回の照射のみで治療が終わります。治療効果は従来の方法と変わらず、通院の負担が大幅に軽減されます。

 

男性重症尿失禁に対する「人工尿道括約筋植込術」を開始

前立腺癌や前立腺肥大症の手術を受けた後に失禁が多くて悩んでいる患者さんに、失禁を改善させる手術を開始しました。お腹は切らない1-2時間程度の手術で、入院期間は45日程度です。

※当院は厚生労働大臣が定める人工尿道括約筋植込・置換術の施設基準の認定を受けております。

 

診療実績

最新集計2015年全国診療実績ランキング(出典:病院情報局)で、
当院の泌尿器系手術は上位にランクインしています

腎悪性腫瘍(腎臓がん)手術 在院日数:神奈川県
腎盂・尿管の悪性腫瘍(腎盂がん、尿管がん)手術   患者数:神奈川県位 在院日数:神奈川県
前立腺悪性腫瘍(前立腺がん)手術  在院日数:全国
経尿道的レーザー前立腺切除術(前立腺肥大症)患者数:神奈川県位 在院日数:全国位 神奈川県
経尿道的尿路結石除去術(腎結石・尿管結石) 在院日数:神奈川県

「在院日数が短いとなぜいいの?」
在院日数が短いほど、その医療機関の治療能力が高いといわれています。高い臨床マネジメント能力によって、安全で効率的な医療が提供されているとされ、病院選びの1つの指標になります。

診療実績

2012年度
2013年度
2014年度
2015年度
2016年度
副腎腫瘍に対する副腎摘除術 体腔鏡下
9
6
11
9
13
副腎腫瘍に対する副腎摘除術 開放
0
0
0
0
0
腎癌に対する部分切除術 体腔鏡下(ロボット支援含む)
1
1
2
11
12
腎癌に対する部分切除術 開放
5
4
7
3
4
腎癌に対する腎摘除術 体腔鏡下
10
16
14
13
9
腎癌に対する腎摘除術 開放
5
3
5
10
12
腎盂尿管癌に対する腎尿管全摘除術 体腔鏡下
9
7
12
17
10
腎盂尿管癌に対する腎尿管全摘除術 開放
3
3
6
2
1
膀胱癌に対する膀胱全摘・代用膀胱
0
0
1
1
1
膀胱癌に対する膀胱全摘・回腸導管
4
5
10
7
9
膀胱癌に対する膀胱全摘・尿管皮膚瘻
1
1
2
1
1
経尿道的膀胱腫瘍切除術
101
107
132
129
157
前立腺癌に対する前立腺全摘除術
21
5
0
0
0
前立腺癌に対するロボット支援前立腺全摘除術
14
55
55
70
70
前立腺癌に対する密封小線源療法
41
49
48
72
63
前立腺癌に対するIMRT(サイバーナイフ)
20
22
10
22
19
前立腺針生検
235
298
275
330
324
経尿道的前立腺切除術
3
0
2
2
2
レーザー前立腺手術(HoLEP)
60
76
56
64
49
精巣癌に対する高位精巣摘除術
7
6
6
4
6
不妊関連手術(静脈瘤、TESE、PESAなど)
7
10
2
5
4
慢性腎不全に対するブラッドアクセス手術
19
11
1
0
0
経尿道的腎尿管砕石術
23
19
27
37
45
経皮的腎砕石術
1
3
3
1
4
体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL)
139
140
134
152
110

スタッフ紹介

泌尿器科部長
■小杉道男
(
こすぎみちお)

慶應義塾大1997年卒

専門分野

泌尿器科

特に専門としている分野

尿路性器癌の診断・治療、低侵襲治療、尿路感染症、尿路結石症、排尿機能、夜尿症、ロボット支援手術

学会専門医・認定医

日本泌尿器科学会専門医・指導医
ロボット(da Vinci SXi)手術認定医・プロクター認定医
日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
臨床研修指導医
厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了
博士(医学)

前立腺治療センター長
ロボット手術センター長代理
泌尿器科医長
■石田 勝
(
いしだまさる)

慶應義塾大2002年卒

専門分野

泌尿器科

特に専門としている分野

尿路性器癌の診断・治療、ロボット支援手術、泌尿器科腹腔鏡手術、前立腺癌治療

学会専門医・認定医

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医・指導責任者
ロボット(da Vinci SSiXi)手術認定医・プロクター認定医
日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
臨床研修指導医
厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了
2nd degree Master in Surgical Andrology, University of Torino
博士(医学)

医長
■宮﨑保匡
(
みやざきやすまさ)

慶應義塾大2004年卒

専門分野

泌尿器科

特に専門としている分野

尿路性器癌の診断・治療、前立腺肥大症に対する低侵襲手術治療、尿路上皮癌の集学的治療、ロボット支援手術、泌尿器科腹腔鏡手術

学会専門医・認定医

日本泌尿器科学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
ロボット(da Vinci SSiXi)手術認定医・プロクター認定医
日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医
臨床研修指導医

厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了

博士(医学)

医長
■小林裕章
(
こばやしひろあき)

慶應義塾大2008年卒

専門分野

泌尿器科

特に専門としている分野

尿路性器癌の診断・治療、前立腺肥大症に対する低侵襲手術治療、尿路結石症、ロボット支援手術

学会専門医・認定医

日本泌尿器科学会専門医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
ロボット(da Vinci SXi)手術認定医
臨床研修指導医
厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了

医員
■渡邊昌太郎
(
わたなべしょうたろう)

東邦大2012年卒

専門分野

泌尿器科一般

学会専門医・認定医

日本泌尿器科学会専門医
ACLS、BLSプロバイダー
厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了

シニアレジデント
■岩澤智裕
(
いわさわともひろ)

慶應義塾大2015年卒

専門分野

泌尿器科一般

学会専門医・認定医

厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了

非常勤
■川崎英司
(
かわさきひでし)

自治医科大2012年卒

専門分野

泌尿器科一般

学会専門医・認定医

日本泌尿器科学会専門医
BLSプロバイダー
厚生労働省開催指針準拠 緩和ケア研修会修了