骨代謝センター
皆様に最新かつ適切な治療を提供します。
骨代謝センターについて
良質で高度な医療を提供したいと考えております。
当院は、国際骨粗鬆症財団(IOF)の
Capture the Fracture® の「Gold」認定施設です。
2021年6月に認定され、神奈川県内では初の受賞となります。
国際骨粗鬆症財団(IOF:国際的な骨粗鬆症の治療、予防・啓蒙活動に取り組む財団)が世界各国での、二次骨折予防に対する各施設の取り組みを国際的評価基準によって審査を行い、「Gold」「Silver」「Bronze」にレベルを分けて認定を行う認定制度です。Goldは国内15施設、神奈川県内では当院のみです。(2023年8月現在)
当センターでは骨粗鬆症の治療だけではなく、原因となる疾患に目を向け内科系、外科系の各診療科の協力を得ながら、垣根のない診療科横断的、かつ多職種からなる専門的治療を皆様に提供します。
スタッフ紹介
薬剤師、理学療法士、管理栄養士、診療放射線技師
婦人科でも皆様の健康や治療の一助となれるよう努めて参ります。
地域歯科医院と連携し、口腔の健康を守り「健康寿命の延長」を支援します。
患者さん個々の食生活に合わせた栄養相談を行います。
正確でやさしい検査をとおし早期発見に努めます。
OLS運動器ケアチーム
当院では2016年より骨代謝センター設立に先駆け、OLS運動器ケアチームとして骨粗鬆症治療を行ってきました。OLSは「骨粗鬆症リエゾンサービス(Osteoporosis Liaison Service)」という意味で、複数の職種の医療従事者が連携し、チーム医療として骨粗鬆症の治療率向上などを目指しています。
OLS運動器ケアチームは医師、看護師、薬剤師、理学療法士、放射線技師、管理栄養士、メディカルアシスタントで構成されていますが、特に中心的な役割を果たしているのが「骨粗鬆症マネージャー」です。日本骨粗鬆症学会の認定を受けた各分野のスペシャリストが骨粗鬆症の予防から治療にわたり、骨粗鬆症のトータルケアの実現を目指した取り組みを行っています。
チーム活動の様子
受診方法
はじめて受診を希望される方
初診受付時間:8:30~11:00(月~金)
2回目以降の方
(14:00~16:00)
骨粗鬆症とは
骨粗鬆症とは骨の量が減り、骨が弱くなる病気です。骨粗鬆症の進行は背骨や大腿骨の骨折を引き起こし、動作能力を低下させ要介護になる原因となったり、更には死亡率も上昇させます。
現在日本では70歳以上の女性、約3人に1人が骨粗鬆症を抱えているとされ、国内の患者数は約1600万人※ともいわれており「現代の国民病」ともされています。しかし、そのうち7~8割の方は治療を受けていないのが現状です。
40歳以上の女性、特に閉経後の女性が特に骨粗鬆症になりやすく症状がなくても定期的な骨粗鬆症検査を受けることが推奨されています。
また骨粗鬆症は加齢や閉経に伴うものだけでなく、様々な病気や薬なども原因となります。当センターでは骨粗鬆症の治療だけではなく、原因となる疾患に目を向け内科系、外科系の各診療科の協力を得ながら、垣根のない診療科横断的、かつ多職種からなる専門的治療を皆様に提供します。
※出典 Yoshimura N. et al.: J Bone Miner Metab. 2022; 40(5): 829-838
知っておきたい 骨の”量”と”質”
骨密度は女性の場合18歳前後で最大の量に達し、40歳前後まで一定を保っています。50歳前後、閉経などによる女性ホルモンの分泌量が低下や栄養の吸収がわるくなることで骨密度が低下します。
骨は一度作られたまま一生涯同じものではなく、常に古いものから新しいものに生まれ変わっています。これが骨代謝といいます。古くなった骨は破骨細胞に吸収され、ここに骨芽細胞がくっつき新しい骨を形成します。骨粗鬆症は吸収がすすみ形成が上回ってしまう病気です。
骨密度の生涯曲線
当院では「骨密度」の検査を受けると同時に、「骨質」も調べることができます。
「骨密度」を聞いたことがある人は多いと思いますが、「骨質」はいかがでしょうか?
骨の強度は「骨密度」と「骨質」から成り立っているといわれています。
つまり、骨の「強さ」だけでなく、骨の構造などの「質」も関係しているのです。
骨の強度は鉄骨のビルに例えられ、骨の成分であるコラーゲンは鉄筋に、ハイドロキシアパタイトを主としたカルシウムは
コンクリートにあてはまります。しっかりとしたコンクリートがあっても、鉄筋が錆びてもろくなっていれば倒壊してしまうのです。
これが骨密度が正常でも骨折してしまう人がいる原因といわれています。
「骨質」は関節リウマチや内分泌疾患、婦人科疾患をお持ちの方、その他、ステロイド剤などを使用している方など、骨の代謝に必要なホルモンの不足や異常を起こすことで低下する可能性があります。
「骨密度」だけでなく「骨質」も知っておくことが重要です。
骨粗鬆症検査
当センターではより安全で適切な治療が行えるよう、最新の機器を用いて骨粗鬆症検査を行っております。
10分程度仰向けに寝ているだけの検査で痛みはありません。
検査概要
骨密度を測定することでご自身の骨の強さや骨粗鬆症の程度を確認することができます。
骨密度(骨量)測定のさまざまな方式
骨密度検査には様々な方式がありますが、当院ではDXAと呼ばれる、日本骨粗鬆症学会の定める最も信頼性の高い測定法を採用しています。最新の機器を用いて皆様の骨粗鬆症の検査を迅速かつ的確に実施します。
あてて骨密度を測定
踵(かかと)を使って測定
骨密度を測定
検査機器
- 骨折すると日常生活に影響を与える腰椎や大腿骨の骨密度を測定します。
- 微量のX線を使用します。骨密度検査で受ける放射線被ばくは健康診断等で行う胸部エックス線検査より少ない量です。
- 検査は仰向けにじっと寝ているだけの検査で、約10分程度です。
- 検査費用:1,350円(3割負担の場合)
当院でお渡ししている検査結果レポート
過去に検査を受けたことがある方は、骨密度の変化がグラフで表示されます。
動画でわかる!骨粗鬆症講座
よくある質問
早期発見・早期治療が大切です。
また、両親に大腿骨近位部(太もものつけ根)骨折がある場合は、その子供が骨折をする危険性が高くなるため注意が必要です。
初診受付時間(平日8:30~11:00)に他の医療機関からの紹介状をご持参のうえ、1階「総合受付初診窓口」までお越しください。紹介状がない場合、当院にて「問診票」をご記入ください。その場合、診療費とは別に「初診時選定療養費」として7,700円(税込)をいただいております。
閉経に伴う女性ホルモン分泌の低下により骨密度が急に低下する場合もあります。
当院の骨粗鬆症外来では栄養相談を行っております。栄養が足りているか等のお悩みについて個別にご相談をお受けしています。お悩みがある場合には医師にご相談ください。
20歳以降もバランスの良い食事、適度な運動や日光浴を心掛け、骨密度をなるべく下げないよう意識することが重要です。
好発年齢(50歳~)になる前に一度、骨密度検査を受けてみましょう。
治療をやめてもよいですか。