シタグリプチン含有製剤における “発がん性の可能性がある物質”の検出について

2022年09月06日おくすりについて

シタグリプチン含有製剤における “発がん性の可能性がある物質”の検出について

患者さん・ご家族の皆様へ

2022年9月5日

シタグリプチン含有製剤における “発がん性の可能性がある物質”の検出について

糖尿病治療剤であるシタグリプチンを含有する医薬品にて、“発がん性の恐れがある物質”であるニトロソアミン類が確認されたことが明らかとなりました。


<対象となる製剤>

  • グラクティブ錠 12.5mg / 25mg / 50mg / 100mg
  • ジャヌビア錠 12.5mg / 25mg / 50mg / 100mg
  • スージャヌ配合錠

<当院としての見解>

 ニトロソアミン類は肉や乳製品、野菜を焼き加工した食品などにも含まれていることが知られており、通常我々の日常生活においてある程度摂取しています。ニトロソアミン類を長期間にわたって許容範囲を超えて摂取し続けた場合に、発がん性のリスクを高める可能性があるとされています。今回検出されたニトロソアミン類は発がん性を直接評価したデータはありませんが、米国食品医薬品局(FDA)の暫定基準を下回っており、発がんリスクの増加は最小限と報告されています。

 現在、当院では一部の患者さんに処方されていますが、発がんリスクは最小限であり、自己判断での服用中止は様々な併発症のリスクを生じる可能性があるため、服用の継続をお願いします。他剤への切り替え等の対応を希望される場合は、他の治療選択肢について医師又は薬剤師にご相談ください。

 追加で情報提供が必要な場合は、迅速に対応し皆様に情報を提供する予定でおります。ご心配・ご不明な点などございましたら、当院までご遠慮なくご相談ください。

 

済生会横浜市東部病院

院長 三角 隆彦

(2022/9/2 薬剤部作成)

 

 

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