「チャンピックス錠」における “発がん性の可能性がある物質”の検出について
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2021年07月28日おくすりについて
「チャンピックス錠」における “発がん性の可能性がある物質”の検出について
患者さん・ご家族の皆様へ
「チャンピックス錠」における “発がん性の可能性がある物質”の検出について
禁煙補助薬である 「チャンピックス錠」の流通している製剤の一部ロットにて、“発がん性の恐れがある物質”であるN-ニトロソバレニクリン(以下、ニトロソアミン類)が混入していることが明らかとなり、販売メーカーが自主回収を行っております。
<”発がん性の可能性がある物質”の含有が確認され回収対象の製剤>
- チャンピックス錠1mg (対象ロット:EP9481)
当院で処方箋を交付した患者さんには、調剤された保険薬局を通じ個別にご連絡しております。お手持ちの「チャンピックス錠」で該当ロットをお持ちの患者さんがおられましたら、製品を受け取った保険薬局までお申し出いただくようお願いいたします。
販売企業から患者さんへのご案内文書:https://champix.jp/pdf/chx07info.pdf
<当院としての見解>
ニトロソアミン類は肉や乳製品、野菜を焼き加工した食品などにも含まれていることが知られており、通常我々の日常生活においてある程度摂取しています。ニトロソアミン類を長期間にわたって許容範囲を超えて摂取し続けた場合に、発がん性のリスクを高める可能性があるとされています。
「チャンピックス錠」は禁煙を補助するために用いられますが、一定期間(12週間)以上投与されることは無い薬剤であり、ニトロソアミン類の摂取による理論上のリスクよりも、禁煙治療のメリットのほうが大きいものと考えています。
販売メーカーにより「チャンピックス錠」の出荷を一時停止し、確認のための検査が進行中です。追加で情報提供が必要な場合は、迅速に対応し皆様に情報を提供する予定でおります。
ご心配・ご不明な点などございましたら、当院までご遠慮なくご相談ください。
済生会横浜市東部病院
院長 三角 隆彦
(2021/7/28 薬剤部作成)