腹腔鏡下広汎子宮全摘術(子宮頸がん)を保険適応で実施しています

2022年06月09日ニュース

腹腔鏡下広汎子宮全摘術(子宮頸がん)を保険適応で実施しています

子宮頸がんにおいて、進行期:ⅠA2期・ⅠB1期・ⅡA1期では手術でがんを完全切除することが可能とされています。

開腹手術では恥骨から臍の上までの切開が必要となりますが、腹腔鏡下手術では創部も小さく身体への負担が少ないため、術後の社会復帰が早いというメリットがあります。
子宮頸がんに対する腹腔鏡下手術(腹腔鏡下広汎子宮全摘術)につきましては、国内でも2018年4月より健康保険に適用されていますが、2018年に腹腔鏡下手術およびロボット支援下手術の予後が、開腹手術よりも劣っているという論文:LACC試験:N Engl J Med. 2018 Nov 15;379(20):1895-1904. が海外より発表されました。この原因は明らかにされていませんが手術中の腫瘍細胞の散布などの手技的問題が指摘されています。

先進医療も含めまして、当院では2016年から2019年までに施行させていただいた患者様におきまして、無病生存率と全生存率において、開腹手術と腹腔鏡手術の間に差はありませんでした。

当院では内視鏡技術認定医、婦人科腫瘍専門医を中心としたチームで手術を行っており、 進行期もⅠA2期、ⅠB1期、ⅡA1期に限定、手術中にも腹腔内に癌が散布されないように工夫を行っています。

腹腔鏡下広汎子宮全摘術に関しまして、詳細な説明を御希望の方がいらっしゃいましたら、担当:婦人科部長代理 吉田卓功までご相談ください。

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