アモキサピン製剤における “発がん性の可能性がある物質”の検出について(第2報)

2022年11月14日おくすりについて

アモキサピン製剤における “発がん性の可能性がある物質”の検出について(第2報)

患者さん・ご家族の皆様へ

2022年11月11日

アモキサピン製剤における “発がん性の可能性がある物質”の検出について

(第2報)

うつ病・うつ状態治療剤である「アモキサンカプセル」「アモキサン細粒」にて、“発がん性の恐れがある物質”であるN-ニトロアモキサピン(以下、ニトロソアミン類)が混入していることが明らかとなり、95日付で当院としての見解をお示しいたしました。

今般、119日付で厚生労働省より本件に関する健康への影響評価の結果が報告されましたので、以下に要約をお示しいたします。


<国としての見解>

N-ニトロソアモキサピンの動物における発がん性の有無は不明ですが、発がん性を有すると仮定した場合のリスクについて、構造が似た他のニトロソアミン類を参考に検討しました。結果、アモキサピン製剤300mgを一生涯70年間毎日服用したときの理論上の発がんリスクは、およそ5万人に1人がその曝露により過剰にがんを発症する程度のリスクに相当すると評価されました。

 

以上に関する詳細・厚生労働省からの文書は、こちらより確認ください


<当院としての見解>

ニトロソアミン類は肉や乳製品、野菜を焼き加工した食品などにも含まれていることが知られており、通常我々の日常生活においてある程度摂取しています。ニトロソアミン類を長期間にわたって許容範囲を超えて摂取し続けた場合に、発がん性のリスクを高める可能性があるとされています。今回検出されたN-ニトロソアモキサピンが発がん性を有するかは依然不明なままです。

アモキサピン製剤は当院において一部の患者さんに処方されていますが、出荷停止も予定されており、今後継続して服用することが困難であるため、新たな投与開始はせず、現在服用中の患者さんは診察時に状況を確認しつつ、随時、他剤への変更を行っております。

本件に関しご心配・ご不明な点などございましたら、当院までご遠慮なくご相談ください。

済生会横浜市東部病院

院長 三角 隆彦

(2022/11/10 薬剤部作成)

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