Evolut弁でTAV in TAVが可能となりました
2025年11月04日ニュース
Evolut弁でTAV in TAVが可能となりました
経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)は、大動脈弁狭窄症と呼ばれる弁膜症に対する治療法で、主にご高齢の方や体力の低下した方が対象となります。
通常、TAVIで留置した人工弁の耐用年数は10~15年と考えられています。
本邦では2013年からTAVIが開始されており、この頃人工弁が留置されている患者様はすでに留置後約10年が経過したことになります。
また、耐用年数10~15年はひとつの目安であり、患者さんによってはこれより短い年月で弁の劣化が進み、生体弁機能不全をきたしてしまうことがあります。
本邦では2022年よりTAVIで留置した生体弁内に更にTAVIで生体弁を留置する「TAV in TAV」が保険収載されています。
これまではEdwards社製SAPIEN弁でしか行うことができなかったこの「TAV in TAV」ですが、2025年11月より本邦、そして当院でもMedtronic社製Evolut弁でこの「TAV in TAV」治療が可能となりました。
世界屈指の長寿大国である日本では、この「TAV in TAV」を要する患者様が今後増加することが予想されます。
東部病院弁膜症治療センターでは、今後も最新の治療を積極的に導入し、多くの治療選択肢をもつことでそれぞれの患者さんに最適な治療法を追求して参ります。
文責:弁膜症治療センター 循環器内科 医長 山口航平