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治療方針
あきらめない消化管がん治療
豊富な経験に裏打ちされた最先端の低侵襲治療
チーム医療による万全のサポート

 

特長1
豊富な選択肢

我々東部病院外科の消化管チームでは、早期がんに対する機能温存を重視した手術から、進行がんに対する高難度手術、そして化学療法(抗がん剤のことです)や放射線療法を組み合わせた集学的治療まで、多くの選択肢の中から最も適した治療法を提供できるように心がけています。

また、手術のアプローチ法としても、従来の開胸開腹手術、体への負担の少ない胸腔鏡/腹腔鏡手術、最先端のロボット支援下手術の中から最適なアプローチを選択しております。

 

特長2
安心の経験数

当院は神奈川県内でも有数の症例経験、豊富な手術件数があります。

特長3
チーム医療

当院では全ての消化器がん初診症例を消化器外科、消化器内科で合同カンファレンス(消化器クラスターカンファレンス:毎週開催)を行った上で診断・治療法方針を決定しています。さらに患者支援センター(TOPS)では、患者さんが安心して快適に治療を受けていただけるように、外来から退院までサポートしていきます。また、切除不能症例に対しても患者さんの状態に合わせて東部がんセンターにて化学療法や緩和療法などを施行しております。

受診から手術までのながれ

初診から入院まで

東部病院外科の消化管チームでは、初診日から手術までの期間を2〜4週間とすることを目標としています。そのため、初診日にCT検査や場合によっては内視鏡検査を施行することで、腫瘍の浸潤範囲や切除適応を確認し、治療方針をその週のクラスターカンファレンスで決定いたします。そのため大まかな治療方針は翌週外来に受診して頂いた際に決定できます。

手術となった場合には、全身麻酔のために心機能、肺機能を検査し、患者支援センター(TOPS)を受診していただき、手術への準備を進めていきます。

 

入院

入院は通常手術の前日にしていただきます。手術当日は集中治療室もしくは準集中治療室にて厳重に管理させていただきます。手術直後から疼痛管理を行いつつリハビリを開始し、早期の退院を目指します。手術の内容や術後経過によって異なりますが、胃・大腸切除であれば7〜10日間、食道切除であれば14〜21日間で退院していただけています。

 

退院後

手術から約2週間後に退院後初回外来へ受診いただき、がんの進行度によっては術後補助化学療法を開始いたします。約5年間は定期的な採血検査・画像検査などを施行し外来通院していただきます。

診療体制

3名の消化管外科専門スタッフが診療責任者として全症例の手術・入院診療・外来診療にあたります。入院診療はレジデントとともに5〜6名のチームで担当します。

スタッフ紹介





施設基準

神奈川県がん診療拠点病院
日本外科学会外科専門医制度修練施設
日本消化器外科学会専門医修練施設
日本食道学会食道外科専門医準認定施設

 

食道・胃・大腸 〜部位別の特徴〜

食道

あきらめない食道がん集学的治療
体への負担の少ない低侵襲治療

食道がんは悪性度の高いがんとされています。そのため、手術・放射線治療・化学療法・内視鏡治療のうち一つを選択する、というのではなく複数の治療法を組み合わせた治療(集学的治療)が必要となります。東部病院外科消化管チームでは、消化器内科や放射線科と連携して診療に当たり、最適なタイミングで最適なモダリティによる治療を提案しています。

また、体への負担が少ない胸腔鏡を用いた胸腔鏡下食道切除術を積極的に行っています。

20●年には全症例の●%に胸腔鏡下切除を施行いたしました。

あきらめない胃がん治療
Conversion
(コンバージョン)手術

手術ができないステージIVの胃がんと判断され、化学療法による治療が行われた場合でも、薬の効果によりがんが縮小して切除可能なステージとなる場合(ダウンステージ)があります。このとき行われる手術をコンバージョン手術と呼びます。

近年、薬物療法の進歩により、割合は少ないものの、コンバーション手術のケースが増えています。コンバージョンとは「転換」という意味で、手術可能な胃がんに対して化学療法でがんを小さくしてから計画的に手術を行う術前化学療法とは考え方が異なります。現在はまだ研究の段階ではありますが、ステージIVでもあきらめない、胃がんに対する新しい手術法として、注目されています。

東部病院外科の消化管チームでは、基本的に手術のみでなく化学療法も外科医が担当しています。よって、コンバーション手術の適応や手術に踏み切るタイミングなどを手術を担当する外科医が主に判断できるという利点があります。

2019年●月までに●例のロボット支援下胃切除術を施行しております。

 

最先端の低侵襲治療「ロボット支援下胃切除」

ロボット手術

ダビンチ

ロボット支援下手術とは、手術支援ロボット(ダビンチ)を用いる腹腔鏡手術です。⼈間の⼿よりも緻密なロボットの動きで、安全・確実な⼿術が可能と期待されています。当院では、横浜市で初めてとなる2012年という非常に早い段階から、手術支援ロボット(ダビンチ)を導入しています。手術支援ロボットを用いた胃切除は、2012年より非常に限定された施設でのみ行われる先進医療に認定され、当院も先進医療の該当施設に選定されました。先進医療での短期成績では、腹腔鏡手術と比較して一部の合併症の発生率が低くなることが報告されました。この結果を受けて、2019年4月よりロボット支援下胃切除が保険適応となり、保険診療としてロボット支援下胃切除を受けていただくことが可能となりました。

保険適応になった現在でも、ロボット支援下胃切除を行うためには、さまざまな実施基準を満たさなければならず、施行可能な施設は限定されています。当院では、先進医療の段階からこの基準をクリアし、全国に先駆けてロボット支援下胃切除を行ってきています。

 

大腸

洗練された低侵襲手術
腹腔鏡下大腸切除

腹腔鏡手術とは、腹部にあけた穴からカメラや器具を挿入して,モニターを見ながら行う手術です。開腹手術と比較すると、体への侵襲や負担が少なく、術後の体の回復が早いとされています。

当院では、現在まで非常に数多くの症例を経験していおり、また、学会が定める内視鏡外科技術認定医という資格を持つ腹腔鏡手術に習熟した外科医が3名在籍し、多くのケースで腹腔鏡手術での対応が可能となっています。

 

あきらめない肛門温存
経肛門的直腸間膜切除術(TaTME)

下部直腸がんでは狭い骨盤に囲まれた場所での手術が必要となるため、一般に手術の難易度が高いとされています。その様な患者さんに対する術式として経肛門的直腸間膜切除術(TaTME )と呼ばれる方法が注目されています。TaTMEとは右図の様な特殊な器具を用いて、おなか側と肛門側から手術を行う方法です。この方法を併用することで、肛門から極めて近い直腸がんに対しより適切に手術が行え得ると考えており、特に究極の肛門温存手術とよばれる内括約筋切除術(ISR)での有用性が期待されます。

当院では2019年より同手術を開始しており、患者さんの根治性と安全性を考慮し適応を決定しています。

 

最先端の低侵襲治療
ロボット支援下直腸切除

手術支援ロボットを用いた直腸切除は、2018年4月よりロボット支援下直腸切除が保険適応となりました。当院では胃がんに対するロボット支援手術を2012年という早期の段階から開始しておりましたが、直腸がんに対するロボット支援手術を2020年5月より開始します。

詳細につきましては担当医までお問合せください。

 

サイバーナイフ

サイバーナイフ

高度進行がん
再発・転移性大腸がんに対する
あきらめない集学的治療

患者さんの中には初診の段階では、根治手術が困難な方もいらっしゃいますが、そのような方には化学療法や放射線治療などの集学的治療を行っています。

下部進行直腸がんの方には、手術の前に化学療法と放射線治療を組み合わせて行う術前化学放射線治療と呼ばれる方法を積極的に行っています。これにより再発のリスクが低減できると考えられ、また結果的に肛門を温存できるケースがあります。

また、初診時に根治切除困難とされる多発転移を伴う患者さんでも化学療法にサイバーナイフとよばれる特殊な放射線治療を加えることで、積極的に手術を含めた根治的治療を行っております。

 

チーム医療による充実のサポート体制
スキンケア外来

直腸がんをはじめとする大腸がん患者さんの中には人工肛門(ストーマ)が必要となる患者さんもいらっしゃいます。当院には皮膚・排泄ケア認定看護師とよばれるストーマケアを専門とする看護師が3名おり、週に2回の外来を行っております。

スキンケア外来ではストーマの患者さんに対して、ストーマ周囲皮膚の定期的な観察やトラブル時のケア方法の指導のほか、日常的な相談をうけています。